こんにちは、ちーさんです。
【親からの言葉】にまつわるエピソードと料理。
第七回目は、
鶏ガラスープで作るちゃんこ鍋
親元を離れて自分で生活していると妙に懐かしくなって食べたくなるんです、というSさんのお話です。
是非お楽しみください✨
【Sさん】
私の心に残る一言、それは
「ええんちゃう?あわへんかったらやめればええだけやし」
です。
全然深みのない言葉なのですが、これが私の人生を作ってくれました。
私は公務員の父親と専業主婦の母親の間に産まれ、小さな頃からお受験や習い事などもさせてもらいました。
小さな頃は教育熱心な親の指示に従って進路や意見を決めていたのですが、実は頑固な性格であった事もあり、私は大学進学ごろから自分の意見を曲げなくなりました。
それでもやはり進路や就職など大きな選択をする場面では、両親には相談に乗ってもらいたくて。
でも相談してると意見が食い違いすぎてケンカによくなっていました。
それに辟易した親がある時から喧嘩を回避するために使い始めた言葉が、意外にも自分の心に残ることになりました。
「ええんちゃう?あわへんかったらやめればええだけやし」
私はこの言葉をかけられた際に、自分の考えが選択肢の狭い範囲までしか想定出来ていない事を実感しました。
もしかすると、選択肢を間違えると取り返しがつかないんじゃないかと潜在的に思っていたのかもしれません。
私はこの言葉を聞いた時に、「選択肢はただのチェックポイントでありその先に人生は続くので、いつでも軌道修正をかければ良いだけだ」と妙に腑に落ちたのを覚えています。
そのおかげで選択や決断をする際に少し心に余裕を持つことができ、長い目で見ることができるようになった気がしました(視座が高くなるというよりは長くなるようなイメージです)。
固い考え方の父親から出た柔軟な思考の発言は、ある意味私に合わせて変えてくれたのかなと、今考えると親の愛を感じます。そう言った意味でも心に残っているのかもしれません。
最近は両親共々すぐにこの言葉を使うようになりました。
恐らくこれはもう面倒で考えることを放棄してるのでは?!とは思いながら、少し大人になった自分への親からの信頼なのかなと捉えています。
【母】
母の料理でよく覚えてるのは鶏ガラスープで作るちゃんこ鍋です。
味付けは鶏ガラスープの素、具材は季節の葉物にささがきごぼう、肉団子(おそらく鳥豚のひき肉、ニラ、胡麻とすりおろし生姜が多め)、あとはお好みで。
料理があまり好きではない母親が、ある時友人にレシピを聞いて作ってみたら家族に大絶賛でそこから10年の間、毎週日曜日に作り続けました(たまに味変でキムチ鍋の素を入れてチゲ鍋になります)。
そのおかげで私は一時期鍋が嫌いになったのですが、親元を離れて自分で生活していると妙に懐かしくなって食べたくなります。
基本的に簡単なんですが、肉団子が同じものを再現できません。。
私が散々ディスった事もあり今はヘソを曲げて作ってくれなくなったのですが、ちょっとそのうちリクエストしてみますね!
JBK-ITCHEN 第78弾
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