こんにちは、ちーさんです。
【親からの言葉】にまつわるエピソードと料理。
第二回目は、
新潟県の郷土料理「いごねり」
祖父母の家に帰る度に食卓に出してくれるこの料理が、素朴ながら奥深いと言うHさんのお話。
是非お楽しみください✨
【Hさん】
今でも忘れられないのは、去年の年末に(魚屋の)社長である父から、仕入れで悩んだ時にかけられた言葉です。
年末は、幅広く仕入れる量も増え、大型の取引や約束事を何件も抱えながら、頭の中もグチャグチャで夜寝る間もなく、朝早くから仕入れに向かうという、まさに魚屋の一年で一番、頭と体を酷使する時期。
その忙しさで私が精神的に来ていた時に、父親からひと言だけ言われた言葉が
「ケツは俺がもつから安心しろ」
でした。
その瞬間に何だか吹っ切れたというか、
「攻めよう」というマインドに戻る事ができました。
父の背中とそのような時の真剣な言葉には、やはり組織を背負って立つ人間の貫禄を感じますし、この人を超えていかなければと思わせる何かがある気がしました。
有り難いことに、父と母の背中を見ながら仕事ができる環境にいますので、未熟な私は今のうちにその姿を目に焼き付けておこうと思いました。
改めてこの想いを思い起こす事が出来たことに感謝しています。
【祖父母】
父と母ではないのですが、父方の祖父母が新潟県の漁師町で最近まで漁師をしていました。
年も90になり、最近引退という事で漁協に申し伝えたようです。
その祖父母の家に帰った時に、昔から食卓に出してくれる料理がありました。
それが、「いごねり」という新潟県の郷土料理です。
祖父はいごねりの原料である「いご草」をとる漁師でした。
この「いごねり」が旨いんです。
皆さん是非作ってみてください。
作り方
①いご草と水を銅製のお鍋で練ること90分
(この際付きっきりで不純物を取り除きながら混ぜ続ける)
分量のベースはいご草50gに水1000cc。水の量や練り時間を調整してお好きな食感に!
②練ったものを型に流し、冷蔵庫で冷やし固めて出来上がり
鮪のように切って、特製の甘い酢味噌につけて食べると、何とも言えない奥深い海藻の香りとプルッとした舌触りで堪りません
酢味噌がお口に合わない方なら、市販のポン酢でもOK
ポイント
簡単に見える作り方ですが、手間のかかる地味な作業です。
しかしこれが田舎の味。素朴ながら奥深い。
最近までは、祖父が海に出て取ってきた「いご草」と祖母が作った甘い酢味噌を送ってもらい、自分のお店でも販売をしていました。
JBK-ITCHEN 第70弾
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